SNSの”S”が理解できない中小企業

SNSの意味をご存知ですか? と質問すれば、大方の人が、Social・Networking・Serviceとお答えになるでしょう。しかし、Socialってどういう意味ですか? と尋ねると、途端に答えが曖昧になる。
もし、この質問に正しく答えられないとなれば、基本の”き”を知らずしてSNSを利用していることになるわけです。これ、日本人に多く見られるパターンでもありますね。意味もわからず、格好が良いから使っている。英語をファッションとして捉えているのであります。

さて、それは兎も角としてSocialの意味を調べてみると『社会の、社会に関する、社会的な、社会的地位に関する、社交的な、懇親の、社交界の、上流社会の、交際上手な、』と出てくる。広くは「社会的な」と訳される。

従って、SNSは”社会的なネットワークサービス”であるからして、社会的な利用が求められるわけであります。
しかるに、中小企業の利用方法を見てみると、社会的な利用などほとんど出来ておらず、発信する情報の殆ど全てが、私的な情報に限られている。つまり、社会的なネットワークサービスを私的に利用しているわけである。つまり、Socialの意味を理解していないから、社会的な利用ができないわけなのだ。
では、上記のことを読者に十分にご理解いただくために、ここで一つ問いかけをしてみたい。下記のような投稿をよく目にするが、いずれが社会的な情報にあたるでしょうか?

 ・この度、当社は新商品「●●」を発売しました。
 ・明日から、東京銀座●●デパートでイベント開催をいたします。
 ・テレビの取材を受けました。放映は…..
 ・●●新聞に当社が取り上げられました。

残念ながら、一つとして社会的な情報はありません。どれも、企業の私的な情報になります。
なぜならば、企業が自社の商品やサービスに関わる情報を発信する場合、これは全て販促行為でありプロモーション情報となり、社会的な活動や情報ではなくなります。
同じ内容の情報でも社会的な情報とするためには、報道機関や利害関係者以外の第三者が、情報発信してくれた場合には「社会的な情報」となり得るわけです。

フォロワーが増えなかったり、”いいね”の賛同が得られないのは、Socialの意味をしっかりと理解しておらず、社会的な利用をしていないためであると認識をすべきでしょう。

関連記事一覧

  1. communication
  2. media
PAGE TOP