今、巷ではユーチューバーなる職業人がもてはやされている。数年前には、存在しなかった職業である。彼らは、何かモノを作っている訳では無い。或いは、何かサービスを提供している訳でも無い。
ただ単に、それも勝手に無料の動画配信サービスを利用して映像を発信しているだけである。しかしながら、下手なサラリーマンより遥かに高収入である。
彼らは、一体何をやっているのか?を考察すると、本質的には「一人放送局」「私的放送局」或いは「自由気まま放送局」を立ち上げ、自由に番組を作って配信している訳である。
規模そのものは、明らかに違うが5大キーステーション(日本テレビ放送網・テレビ朝日・TBSテレビ・テレビ東京・フジテレビジョン)と同じ事をやっている訳である。視聴者の反応、支持率によって収益が変わるのも、テレビ局の収益構造と全く同じである。
この事を踏まえるならば、ユーチューバーたちを見て「馬鹿な事やってるなあ」とか「お気楽なもんだ」等と揶揄している場合では無い。
これからの中小企業、ユーチューバーたちを見習い、彼らの手法を取り入れ「スモールブロードキャスター」「プライベートブロードキャスター」を目指すべきである。
企業の中には、視聴者が「面白い!」と思ってくれる題材(ネタ)は、わんさか存在している。その事は、既に大手テレビ局が証明してくれている。
例えば、ドラマ”下町ロケット”がそうであるし、中小企業の活動が頻繁にニュースとして紹介されていることも事実だ。
つまり、誰かに頼ってテレビ局や新聞社から取材の申し込みがあるのを、じっと座して待っている時代は終わった事を悟らなければならない。
ビジネスの一環として、情報発信力のある人材を育て、企業としての情報発信力を高めていかなければならない。