情報発信力について考える(4)

情報発信力における核心部とも言える「情報を作る力」、つまり編集能力について考えてみることにしよう。編集能力、つまり、情報の表現力の話である。
ほんの30年程前(2000年以前)ならば、情報発信と言えば文書能力があれば何とかできただろう。しかし、ICT(Information and Communication Technology)社会となった今日では、情報の表現方法が多様化しているだけに文書能力だけでは十分ではない。

その事は、インターネットメディアを見れば直ぐに理解ができる。
WebやBlogでは、文書能力とDTP(DeskTop Publishing)のようなセンスを必要とする。TwitterやFacebookにおいては、雑誌などのコラムを書くセンスが必要となるだろう。YouTubeに至っては、動画の撮影、制作、編集の能力が必要になる。要するに「情報を作る」とは、多様な能力が必要だということを認識しなければないのである。「情報を作る力」については、奥が深いだけに数回に分けてと投稿することにする。

今回の投稿では「情報を作る」作業において、最もファンダメンタルな能力である「文章力」について考えてみる。文章を書くことが苦手だという人は実に多い。その理由や背景については、よく理解していないが「実に酷い」と感じる事は多くなっている。然りとて、私自身の「文章力」についても、けっして褒められるものではなく、甚だお粗末であると認識している。(他人の文章を云々批評はできない)

しかし、読んだから方からは、丁寧で明快であるとのご評価をいただくことも多い。そんな私は、文章を書く時の心得として「情報を伝える」事よりも「人の心を動かす」ことに意識をおいて文章を組み立て推敲するようにしている。「人の心を動かす」ためには、どの様に書き、どの様に表現したら良いのかを考える。
ところが多くの場合、「自分の書きたいことを書く」というのが一般的なアプローチになる。日記や備忘録、私小説を書くのなら自分中心で良いだろうが、ビジネスに関わる「情報発信」であるなら、顧客となる消費者が理解しやすく、納得し、そして購入したくなる様な情報でなくてはなるまい。
つまり”購入したい”と思わせる、すなわち「人の心を動かす」文書を書く必要がある。「人の心を動かす」文章を作るためには、情報の作り手(送り手)が、最低限(絶対に!)やらなければならない事、欠けてはならない要素がある。
それは…….

 ・受け手を決める(セグメンテーション)
 ・何をして欲しいかを決める(期待する行動)
 ・メッセージ(内容)を解り易く明確にする
 ・メッセージの形式を決める(文書、音声、図、画像、動画等)
 ・受け手の時間や状況、場面を考察する

以上の要素が欠けている情報は、「人の心を動かす」どころか「人が心を閉ざす」ような文章になるので要注意である。
最近は「買って下さい」「来て下さい」「見て下さい」といった情報が実に多いが、買うのも、行くのも、見るのも、消費者の自由意志であることを、肝に銘じておくべきである。